うつくしい子ども

今日は寝不足です。昨日の夜寝る前に本を読み出してしてしまったら止まらなくなってしまったのですよ。


うつくしい子ども (文春文庫)

うつくしい子ども (文春文庫)


13歳の少年が9歳の少女を殺してしまう。97年に起きた「酒鬼薔薇事件」がモチーフになっているようです。但しこれはあくまでもモチーフで視点は加害者の家族、兄を中心とした話しです。その兄が友達にも助けられながら事件を受け止めて行く。最後はどんでん返し。
もちろん読み出して止まらなくなってしまったのは、そのストーリーの面白さにあるのですが、いろいろと考えさせられる事も多かったですよ。こういうセンセーショナルな事件ではマスコミは過剰な報道をするし、集団心理とか子どもが抱えている心の問題とかね。
まぁそんな事は抜きとしても充分ストーリーで楽しめると思うので、お勧めですね。最後のどんでん返しに向けて最初から伏線もあるので(全然気が付いていませんでしたが・・・)スムーズに最後まで読めました。難点があるとすれば最初が単調な感じがします。(伏線のために仕方ないのかな?)

石田衣良さんの作品は今回初めて読みました。文章の中にちょっとした心遣いが光りますね。他の作品も読んでみたいです。