夜回り先生

夜回り先生

夜回り先生

今更という感もありますが、読みました。
ずーっと読みたいと思っていて、でも手に取る事が出来ずにいた本でした。
読むのが恐かったです。そういう現実があるということを漠然とは解っていても、本を読む事でそれがリアルになってしまう。

ここに書かれている現実は決して特別な世界のことではないのでしょう。今私が居る場所とたった一歩くらいの差しかないのでしょうね。でもこの一歩を踏み出してしまうとなかなか戻って来れないのだろうと思います。
水谷さんはなぜこのような事を続ける事が出来るのでしょうか。業のようなものでしょうか。
救われた人はたくさんいるでしょう。でもなんだか悲しすぎると思うのです。
こういう世界に子供たちを落とす人。それを救い出そうとする人。そして無関心の人。私は無関心の人の部類に入るのだと思います。本当に無関心な訳ではありません。どうして良いのか解らないと言う感じでしょうか。でもそういう人って多いのかなって思います。水谷さんのようには誰も出来ませんから。それが出来てしまう水谷さんてすごいなぁというよりは悲しいなぁと思います。
何も出来ないのですが落とす人だけにはならないぞ、と思ったのでした。