この数か月の結果。

中途採用の新人君(鳳啓介似 32歳 既婚)の話しを書くのは今日がラストでしょう。
彼はとうとう会社を辞めました。
これでやっと肩の荷がおりたわ〜などとすっきりしているかと言えば、そうでも無いのですが・・・


経験者、それも結構高度な仕事が出来ること、という条件で募集をして、彼が採用された訳だったのですが、彼の実力は初級レベルのものだった。会社の結論として、初級の人はいらない。そういうことです。
彼の実力が初級レベルだったとしても、やる気、吸収率、コミュニケーション能力etc・・・が備わっていればそのまま籍をおいていたと思います。
直接彼と会社側のやりとりは見ていないのですが、多分会社側がいつまでたっても仕事が出来るようにならない彼に対して、追いつめていったんでしょうね。自分から辞めるって言い出すように。
大企業じゃないので、余剰人員は置いておけないということでしょう。


会社側がそういう結論を出したんだなっていうことを、一週間程前から感じていました。
このままだと会社に肩叩かれて、いじめられた子供が逃げ出すように去っていくんだろうなって思っていました。
私は彼の教育係をさせてもらって本当に勉強になったと思っています。人を指導するっていうのは本当に難しい。その相手に合わせた教え方、伝え方、私にはまだまだ足りないなって、本当にそう思いました。
心も狭いし、ヒステリックになってしまったことも、後悔はしてませんが、反省はしました。
また後輩が入ってきた時には、同じ失敗はしないようにと思っています。
でもそれは会社に残る者の勝手な言い種で、彼にとってはどうなんでしょうね。何か得るものはあったのでしょうか。


彼にとってこの4か月は、多分辛かったでしょう。
一所懸命やる、でも出来ない、怒られる、辛い、泣く、でも一所懸命やってる。
私からみた彼の思考はこんな風に見えたのです。この中には悔しいも考えるも入っていない。
悔しがらないから、伸びていかない。考えないから、同じ失敗を繰り返す。
ただただ一所懸命やっても、やる方向性が間違っているのだから、結果は得られない。
一所懸命の使い方を間違っている。
でも一所懸命やったといっても、いろいろと手を尽くさない。やったけど、ダメだったっていうほど、頑張っちゃいなかったと思う。


私はあきらめが悪い女なのよ。
この一週間、彼が辞めるだろうと思ってから、いつも以上に彼に食い下がって、強制的にいろいろなことを考えさせて、ぐうの音も出ない程こてんぱんにやったのよ。
あまり時間がないとは感じていたけど、出来るだけのことはやらせようと思ったのよ。泣きながら逃げ出すような辞め方じゃなくて、やるだけのことはやったって思って欲しかったのよ。
まぁそれも私のただの自己満足に過ぎませんが・・・


はっきり言って私は彼が嫌い。
彼の思考回路がもう受け付けない。
でもたった4か月だったけど、関わった者としては、何かを得て欲しいなと思っていました。
出来なかったっていう思いだけを抱えて、去って行くのだけは避けたいなと思っていました。
結局彼がどう感じたのかは解らないけど、う〜ん。。。私のその思いは失敗に終わった気がする。


う〜ん。。。私はどうすれば良かったのだろう。
結局、彼の劣等感を一番植え付けたのは私なんだろな。。。