捨てる

ここ最近、ちょっと疲れていた。仕事はぼちぼちなので、体力的なことではない。
人の思いと自分の思いと、優しさと鈍感さと、伝わると伝わらないの挟間とか・・・そんなことに翻弄されていた。
そんな時期もあるよね。全てが自分の思い通りになる訳じゃない。
そうやって半ば諦めて、それを受け入れようとあがいていたのだけれど、「受け入れる」っていうのは難しい。それを受け入れる器というか、キャパが必要になってくる。


いつもいつもそうなのだけれど、器の小さな私は、その器を大きくしようとふんばってみる。そして器が大きくならないと解ったら、その小さな器に詰め込めるだけ詰め込んで、その器から溢れ出そうなくらいぎゅうぎゅうに押し込める。
そして、やっぱり溢れ出してしまったものを見て、初めて捨てるという作業に取りかかろうとする。
でもねぇ。そこまできても、まだ捨てられない。あきらめが悪い。


本当に自分に必要なものってなんだろう?
好きなものばかりで埋め尽くせば良いと言う訳では無い。やりたいことだけを優先させても良いとは思わない。自分に利益があるということを基準にしてもいけない。
選ぼうと思えば思う程、混乱する。
捨てるにはエネルギーが必要なのだと思う。自分のこだわりと執着。それらを捨て去るには、パワーが必要なんだって。
自分に必要のないものを予め捨てておかなければ、本当に必要なものに出会ったとき、それを入れる器が無い。だからスペースを空けておかなければと思って、焦っていた。
無理にそのエネルギーを高めるために、いろいろな人と会ったり、本を読んだり。行動することで、人や言葉から捨てるエネルギーをもらおうと思っていた。
でも、なんだか違うなぁ。人からエネルギーをもらおうなんていうのは、都合の良い話しだ。
もっと自分でなんとかしなくっちゃ。
それに私は、捨てることばかりを考えている。得るということに目を向けていない。
確かに私の器は、今溢れ出しているのだから、これ以上得ることは出来ない。でも得ることで、捨てるものが見えてくるのではないだろうか?


もっとシンプルに生きたい。
不必要なものはなんだってことじゃない。捨てるってことに主眼を置いちゃいけない。
必要なものを一から選び直す。一度器をからっぽにして、一から入れていけば良いんだ。そうしたら、きっと本当に大事なものが見えてくるはず。そして、今まで持っていなかった素敵なものがその器には入るかもしれない。


でもやっぱりエネルギーは必要だな。今はまだエネルギーが足りない。
ただじっと、エネルギーが溢れ出てくるのを待つことなんて出来ないけれど、あがきながら時がくるのを待ってみよう。
捨てるものじゃない。何を選び取るかを決断するためのエネルギーが湧き出てくるのを。
そして、それが出来た時、私の転換期となるような気がする。