何もしない優しさ

友達から電話。
つい数日前にも電話してきたばかりなのに、どうしたんだ?って思っていたのだけれど、どうやら私があまりにも疲れているようだったので、心配していたらしい。
も〜いいよ〜心配するなよ〜そういう時は、放っておく方が良いってことをもう8年以上付き合っているのに、まだ解らないらしい。吐き出したくなったら、自分から電話するもの〜そう言う時は迷惑だって思われるくらい、しゃべり尽くすってこと知ってるはずなのに〜
でも、心配してくれているのだから、感謝です。ありがとう。


最近気が付いたのだけれど、私は放っておいて欲しいみたい。
疲れてるとか、具合が悪いとか、落ち込んでいるとか・・・
そういうときに「どうしたの?」「大丈夫?」なんて声をかけてくれる人がいるけれど、そういうのは、苦手。
そんな風に声を掛けられると、具合が悪いのに平気な顔をしてみせたり、疲れているのに元気そうにふるまったり、落ち込んでいるのに笑って見せなきゃならなくなって、疲れてしまう。
私はアレルギー性の鼻炎なので、ときどき突然くしゃみ鼻水が止まらなくなってしまうことがある。
大抵の人は、「風邪ひいたの?大丈夫?」などと声を掛けてくれるのだけれど、そう言われるとその後くしゃみをすることに罪悪感さえ感じてしまう。くしゃみを堪えながら「大丈夫。」と言ったところで、堪えきれる物でもないし。。。


先日友人と会っている時、そんな風にくしゃみが止まらなくなったことがあった。その友人は、私が鼻炎なのは知っていたけれど、そういう場に居合わせたのは初めてだったと思う。
その友人は、そのことには何も触れず、話題も変えず、何事も無かったように、淡々と話しをしていた。
「あ〜この人優しいな。」って思った。


何かをする、何かを働きかけることだけが優しさじゃないんだなぁ。何もしないことが優しさのこともあるよなぁ〜
いや、でも声を掛けてくれる人、電話をくれる人にだって、感謝してるよ。ホントに。