LEONな男

最近珍しい、バブルな男の人に出会った。
お金を持っているとか、そういう基準じゃなくて、心がバブルな人。いや、本当にお金持ちなのかもしれないけど。
私はちょうどバブルが弾けた頃に社会に出たので、本物のバブルは知らないけれど、私より年上の人は皆、心の中にバブルを持っているような気がする。
それにくらべ、年下の世代はそういうものを持っていない。ちょうど水際の世代の私は、どちらのこともよく見えて、どちらの気持ちもよく解る。


最近知り合ったその人は、40代、仕事はIT関係。休日にはヨットに乗りに行ったり、公園を散歩したり。ワインに精通していて、美味しいレストラン情報にも詳しい。イタリアブランドのスーツを着て、家具はこれもイタリアのカッシーナが好き。芸術や音楽も幅広く詳しくて、多少ではあるけれど、絵画も所蔵しているらしい。もちろんスポーツジムに通い、腹筋割れ。ホームパーティー大好きで、料理はイタリアンが得意。
気障で嫌みな人だな。。。っていうのが、私の第一印象。雑誌のLEONから抜け出たような人。


バブルな男っていうのは、こういう感じだよね。久々に見ましたが。
でもこれは、これでアリだと私は思います。こういうのって、お金の問題じゃないんですよね。お金を持っていても、こういうことをしない人はたくさんいますし、お金がなくてもこれに近いことをしている人もたくさんいると思います。
要するに、ライフスタイルに対するこだわり。自分がどういうライフスタイルを持ちたいかっていうビジョンが、はっきりしている人なんだと思います。
当り前ですが、こういうのを目指している人で、仕事が出来ない人はいません。仕事もライフスタイルの一環ですから。
仕事だけ出来て、プライベートがヨレヨレなのも格好悪いし、どんなに素敵なプライベートを過ごしている人でも、いつまでもぺーぺーの平社員でいるのは格好悪い。他人から嫌みに見えようが、自分の格好良さを追求して、それが今の時代でいうと、LEONに象徴される。


こういう生き方っていうのは、いつも何かに対して努力しているんだろうなと思います。
ワインの知識も芸術の知識も一長一短では身につきません。もちろん腹筋割れも、仕事もね。いつも多方面にアンテナをはり巡らせ、緊張し努力する。でも本人は努力をしている自覚などないし、自分がやりたいことをやっているんだって思っているでしょうね。
「努力してます」なんていうのは、格好悪い。そういう生き方は、私も同意。


私はLEONな男の人が好きなわけじゃない。
でも、自分の目指すビジョンをしっかりと持って、それに向かって淡々としている人が好き。
日常なんてものは、「ケ」なのだけれど、「ハレ」の楽しみ方を知っている人が好き。「ケ」だけではつまらない。「ケ」のなかにどれだけ「ハレ」の要素を取り込めるか。そのセンスを持ち合わせている人が好き。
LEONな男って、そのセンスが私とはちと違うな〜と感じますが・・・だって私、NIKITAな女じゃないもの。