逃げ

プラナリア (文春文庫)

プラナリア (文春文庫)


 直木賞受賞作、ということで多少の期待を持って読んだ。うん。面白かったです。
 25歳で乳ガンの手術を受けた主人公のひねくれた心と無気力、自分本位なご都合主義。主人公の気持ちが分からなくは無い。でも、ふん!って感じ。
 でも、ちょっと羨ましいな、なんて思う。
 病気とか、不遇とか・・・そういうものって「逃げ」の材料に出来るからなぁ。逃げてる間は、本人は幸せだ。廻りは不幸だけれど。
 廻りを不幸にしてでもグチグチと「逃げ」に徹したいって思うこともある。けれど、別に大病とかそんな大義名分がなくても、いつも逃げてる人は逃げてるし、向かっている人は向かっている。


 先日買った「My Life (マイライフ) (Sanctuary books)」がまだ書き終わらない。2ページくらい書くと疲労困憊。逃げてるから書けないんだな。その自覚はあったけど。
 逃げてる自覚があるのなら、それでいいじゃないか・・・と自分を甘やかしてみる。本当に逃げてる人はその自覚さえもないのだし。
 廻りに迷惑をかけない程度に逃げましょう。向かうことばかりがいいことじゃないし。と、またも自分を甘やかしてみる。