城を築く

 昨日は女ばかり7名での飲み会だった。
 そのメンバーとは新年会をやったきり、私は誰とも連絡をとっていなかったんだけど、もちろん個人個人、時間が流れていていろいろなことがあったらしい。
 昨日の飲み会の趣旨は、送別会。
 メンバーの一人が結婚を期にシンガポールへ移住するとのことで、みんなで集まろうってことだった。
 1月に会った時には、彼氏がいるとも結婚するとも聞いていなかったので、送別会の連絡をもらったときには驚いた。それもそのはず。夫となる人と出会ったのが2月。結婚を決めたのが3月。で、6月に挙式。そんなこと知るはず無い。
 たった数カ月前に出会った人と結婚を決める。これはなんとなく解る。あり得ない話しじゃないな、と。
 けれど、その人と海外での生活を始める。それも永住予定。これは私には出来ないなぁ。


 知らない人や場所、そう言うものへわくわくしながら飛び込んでゆける人。マジで羨ましいっす。
 私はそういうのが、苦手だ。苦手というよりは、弱点なのです。頑張っていろいろ試してみたけれど、未だに無理。
 人見知りをして話しが出来ないだとか、物怖じして入り込めないとかそういうことではない。どういうときに心を許してほっとして、落ち着けるか。心の問題だからこれは頑張っても無理なものは無理だと半ば諦めている。
 私は友達がそれほど多い方じゃないが、本当に心を許せる人が数人周りにいてくれればそれで満足する。みんなでぎゃーぎゃー騒ぐのも大好きだが、一人で落ち着いた時間が持てないと窒息する。自分がほっと出来るような、場所や物や人に囲まれていないと不安定になる。
「城」を築きたいんだろう、と思う。所詮「旅人」にはなれないってことなんだろう。
「旅人」羨ましいですね。「旅人」の真似事で放浪してみると、「城」のありがたみが身にしみて、やっぱり「旅人」にはなれないななんて思う。。
 これって体質的なものなんでしょうか? 保守的というのとも違う。ただ自分がどいういう状態にある時が心地よいかという心の安定の問題。
 あぁ〜あ。地元の山を見に帰りたい。地元の友達とゆるゆるな時間を過ごしたい。そんな風にしょっちゅう思う私は、ただの甘ったれなのかもしれないが、そう言う時間を定期的に持てないと本当に苦しい。


 そんな訳で、突然海外移住なんて私には考えも及ばないが、彼女ならすんなりと出来るような気がする。
 何はともあれ、おめでとう。