時期

 ずーっと、心の中で引っ掛かっていることがあった。わだかまっているいるというか、凝り固まっているというか……
 その件で「他人は他人、あなたはあなたなんだから……」というような事を何人かに言われたことがある。本当にそうだよな、そう言われると本当にそう思う。悩むような事ではない。
 でも、本当にそう思うのにいつもじくじくとそのことを考えていた。悩んでいるというよりは、取り憑かれているかのようにそのことがいつも頭の片隅にあって、気分を重くしていた。
 数日前、その問題とは全然関係のない話しをしていたときに、すーっとそのことが晴れた。何故、晴れたのかは解らない。話していた相手が特別なことを行った訳でもない。本当にすーっと楽になった。


 それから毎日ご機嫌に過ごしている。如何にそのことに脳みそを占領されていたかが解った。自分のイヤ〜な部分を認めたくなくて鬱々としていたんだな、って思う。でも、そのイヤ〜な部分も今はそれでいいやって思う。
 気持ちが変化したとかそんなんじゃなくて、ただ重くのしかかっていたものがとれたような感覚。
 不思議な話だけれど、それから数日経っても鬱鬱は戻ってきていない。きっとそこから脱却出来たんだろう。


 人生の中には、すーっと何かから解き放たれるような瞬間が何度かあるんだと思う。
 誰かの何気ない言葉だったり、態度だったり、その時によって状況は違うけれど、そういう瞬間って存在する。タイミングがあわなければ、同じ経験をしてもその感覚を味わえないときもある。
 要するに、そういう時期だったってことでしょうね。しょうもないことをじくじくと考えるのを止める時期が来ていたということなんでしょうね。

 何はともあれ、万歳!