禁酒

 例えば、私はお酒を飲むのが好きなんだけど、飲み過ぎると次の日の朝は起きられないし、頭は痛いし集中力も低下して仕事どころじゃなくなる訳です。まぁ、私が辛い分には自業自得なので仕方がないんだけど、八つ当たりされる後輩だとか、資料が遅れて困る上司や取引先なんかにはなんの責任もないし、いい迷惑なだけです。
 人に迷惑をかけるのは、私の心も痛む。
 飲んでる時は楽しくて、もっともっととその時の欲望を100%叶えようとするけれど、それは良い結果を生まない。先のことを考えたり、周りの人のことを考えたりしながら行動しなければならないと思うのです。
 そんな風に考えていると、もう若くないんだな、自分のその時の欲望だけで突っ走ることが出来ないお年頃になったのだな、とちょっぴり悲しくなるんだけど、結局それが自分の辛さの種を蒔かない術だったりします。
 そんなときに「よし!もうお酒は飲まないぞ!禁酒!」と決心することも間違いではないのかもしれないけれど「飲み過ぎないように気をつけよう。適度をわきまえよう」と思っても良いのです。
 そう。禁酒する必要なんて全然ない。節度をわきまえて上手にお付き合いすれば良いだけの話しなのに、私はずっと禁酒しようと思ってた。禁酒しようと思えば思うほど、お酒のことが思い出される。我慢してると思うと辛い。禁酒する以前よりずっとお酒に恋焦がれ、そのことが頭から離れない。
 ずっと、これから一生禁欲的な生活をしていくことなんて私には出来ない。ただ単に節度を守れば良いんだ。それが自分のためでもあり、周りのためでもある。
 二日酔いで辛いのも嫌だけれど、ずっと恋焦がれるような生活も嫌だ。二日酔いも禁欲生活もどちらも(八つ当たりするので)周りの人は迷惑だ。欲望を適度に満たしてやることに罪悪感は必要ない。
 そんな簡単なことに気づくのに時間を無駄に費やしてしまった。バカだな〜
 そんな訳で、禁酒はやめました。


 まぁ、お酒の話しじゃないんだけどね。